遺産のアパートの評価額について納得できない。

 税理士さんが計算した申告書の評価額は、時価より低額です。アパートを取得しようする相続人はこの評価を主張しますが、相続税申告書を作成した税理士さんに時価より低額であることを説明してもらえば納得するかもしれません。

 

 それでも納得しない場合は、不動産業者に査定してもらうとよいのですが、査定する場合、不動産業者は依頼者に有利に高く査定したり、安く査定したりすることが可能となります。

 

 査定書をチェックする際に注意すべきことは、通常の居住用不動産の場合は、路線価や公示価格から土地の値段を計算し、建物の固定資産評価額を足して、時価と考えます(積算価格と言います。)。 

 

 収益不動産の場合は、積算価格に年間収益を期待利回りで割って、収益価格を計算して、積算価格も勘案して時価を計算します。商業地に2階建の文化住宅が建っているような不動産の有効利用できていない場合は、収益価格は安くなります。しかし、賃借人に出てもらって、土地を売却すると高値で売れますので、積算価格と収益価格をどの程度勘案するかが問題となり、評価をめぐって対立が生じやすく、不動産業者の査定で決まらない場合は、不動産鑑定士による鑑定、双方共自分に有利な鑑定書(「私的鑑定」と言います。)を作成してもらって、価格合意ができない場合は、裁判所の選任した不動産鑑定士による鑑定(「公的鑑定」をしたりして裁判所が決めることになります。

 

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この記事の執筆者

弁護士 藤井義継

弁護士 藤井義継

専門分野

相続・離婚など家事事件

経歴

昭和63年に弁護士登録後、神戸市の事務所勤務を経て、平成4年に藤井義継法律事務所を開設。相続、離婚、不動産トラブルなど、家事・民事事件を多く取り扱う。 弁護士会の活動として、神戸地方裁判所鑑定委員や神戸地方法務局筆界調査委員を経験。平成16年には兵庫県弁護士会副会長も経験している。 弁護士歴30年以上、相続問題解決実績250件以上の豊富な実績があり、相続問題の早期解決を得意としている。 詳しい弁護士紹介はこちら>>