お墓は相続財産として遺産分割をすることはできますか?

相続についてのご質問

お墓は相続財産として遺産分割をすることはできますか?

お墓は祭祀(さいし)用財産として遺産には含まれまず、遺産分割の対象となりません。

被相続人の指定がある場合はその人が承継します。被相続人の指定がない場合は、慣習に従って、祭祀を承継すべき人が承継します。

その地方に長男が承継する慣習があれば長男が承継します。

慣習のない場合(現在ではほとんどの場合そうです。)は、家庭裁判所に祭祀用財産の承継者決定の申立をしたら裁判所が決めることになります。

■第896条[相続の一般的効力]

相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。但し、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

■第897条[祭祀供用物の承継]

(1)系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者がこれを承継する。但し、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が、これを承継する。

(2)前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、前項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所がこれを定める。

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この記事の執筆者

弁護士 藤井義継

弁護士 藤井義継

専門分野

相続・離婚など家事事件

経歴

昭和63年に弁護士登録後、神戸市の事務所勤務を経て、平成4年に藤井義継法律事務所を開設。相続、離婚、不動産トラブルなど、家事・民事事件を多く取り扱う。 弁護士会の活動として、神戸地方裁判所鑑定委員や神戸地方法務局筆界調査委員を経験。平成16年には兵庫県弁護士会副会長も経験している。 弁護士歴30年以上、相続問題解決実績250件以上の豊富な実績があり、相続問題の早期解決を得意としている。 詳しい弁護士紹介はこちら>>