相続放棄をしても生命保険金は受け取れる？

質問

相続放棄をしても生命保険金は受け取れる？

回答

受け取れます。

 

生命保険は遺産ではなく、保険契約に基づく保険金受取人の固有の権利であるというのが、最高裁判所の考えだからです。

 

保険契約の中には、法定相続人に支払うとなっているものもありますが、同じです。

 

相続放棄は、負債が多い場合や、負債があるか不明な場合に、被相続人の遺産を相続することを放棄するもので遺産ではない保険金には及ばないからです。相続放棄した相続人は、相続に関しては初めから存在しないものとして、他の人が相続人となることがあります。例えば、子が全て放棄した場合は兄弟姉妹が相続人になります。

 

よくあるケースは、

 

故人の負債がたくさんあり、遺産にめぼしいものがない場合

家庭裁判所で相続放棄手続をとって生命保険金を受け取ります。

 

当事務所の相続手続の手数料は、相続人１人について５万円（消費税別）ですのでぜひご相談ください。

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故人の負債がたくさんあり、遺産にある程度の預金等がある場合で、債権者の対応に不安がある場合

債権者が、遺産があるから、債権者に配分せよと言ってくる可能性があり、この対応が必要です。

 

家庭裁判所で相続放棄手続きをとって生命保険金を受け取ります。

 

相続人が相続する場合は、地方裁判所に破産申立をして、相続財産の破産手続をとります。

 

相続人が全員相続放棄していなくなった場合は、預金を債権者に配分する手続を行うため、相続財産管理人の選任申立をします。裁判所が弁護士を相続財産管理人を選任し、相続財産管理人が債権者の対応をしてくれます。

 

これらの当事務所の手続費用は３０万円（消費税別）からです。

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住宅ローンが団体生命信用保険（住宅ローンに加入する際に加入する生命保険です。）で返済され、まだ負債がある場合

故人が借金苦で自殺したケース（１年たてば自殺でも保険金がでます。）などでよくあります。

 

負債が、住宅の価格以下の場合は、限定承認をして、自宅を売却して、負債を返済し、残りを相続人が受け取ります。

 

子が全員相続放棄すると兄弟姉妹が相続人となり、おじおばに迷惑をかけることになるので、子の１人が限定承認して、他の子は相続放棄する場合もあります。

 

限定承認というのは、遺産の限度で負債を相続するという手続きです。

 

相続放棄と同様に相続開始後３か月以内に家庭裁判所に申立をする手続で、遺産を換金して、負債の支払をすれば、負債が残っても自分の財産で払わなくてもよいと言う手続です。

 

当事務所では、限定承認手続も、着手金３０万円（消費税別）で受任していますので、ぜひご相談ください。

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この記事の執筆者

弁護士　藤井義継

専門分野

相続・離婚など家事事件

経歴

昭和63年に弁護士登録後、神戸市の事務所勤務を経て、平成4年に藤井義継法律事務所を開設。相続、離婚、不動産トラブルなど、家事・民事事件を多く取り扱う。 弁護士会の活動として、神戸地方裁判所鑑定委員や神戸地方法務局筆界調査委員を経験。平成16年には兵庫県弁護士会副会長も経験している。 弁護士歴30年以上、相続問題解決実績250件以上の豊富な実績があり、相続問題の早期解決を得意としている。 詳しい弁護士紹介はこちら＞＞