遺産の残し方

遺留分

遺言による相続を修正するものが遺留分(いりゅうぶん)です。

遺言でもっても侵害できない相続分です。遺留分を侵害する遺言があること、あるいは生前贈与があることが判明したら、1年以内に遺留分減殺請求の意思表示をしなければなりません。遺留分があるのは、兄弟姉妹以外の相続人で割合は法定相続分の半分です。

Aさん兄弟は父が生前家を出て、女性と同棲していたことが原因で父と不仲でした。父は、全財産を福祉財団に遺贈する旨の公正証書遺言状を残して亡くなりました。遺産はAさんらが管理していましたが、福祉財団が遺贈の履行を求めてきました。
【処理】
当事務所は、Aさんらから相談を受け直ちに遺留分減殺請求を福祉財団にしました。福祉財団と民事調停をしましたが当時不動産が高額であることもあり、調停はまとまりませんでした。その後福祉財団は共有物分割の訴訟を提起してきました。結局、Aさんらは、訴訟の中で福祉財団と和解し、遺産を担保に銀行から借入をして、借入金と不動産の収益とで福祉財団に遺留分相当のお金を払って遺産の不動産を取得しました。銀行からの借入金は不動産の収益から支払われています。

遺留分の生前放棄は裁判所の許可が必要です。

遺留分を被相続人(財産を残して亡くなった人)が、消滅させることはできませんが、家庭裁判所の許可により、推定相続人が(相続人となる予定の人)遺留分の生前放棄することができます。

A子さんは、妻と死別した資産家の男性と再婚しようとしています。男性の子供は全て自立しており、A子さんと男性が同居すること自体には反対しませんが、A子さんが男性の遺産を相続することとなる結婚には反対しています。A子さんの親は資産家ですので、A子さんは男性の遺産を相続するつもりはありません。
【処理】
男性は、子に遺産を全て相続させるとの公正証書遺言状を作成して、A子さんと結婚し、A子さんは遺留分の生前放棄許可を受けました。

推定相続人の排除

被相続人に対し、虐待や重大な侮辱や非行があった場合に、被相続人は、推定相続人の排除を裁判所に請求できます。裁判所の審判が必要ですので証拠を集めることが重要です。

遺言執行は遺言執行者がします。

遺言に遺言執行者の記載はありますか?なければ遺言執行者の選任の申立を家庭裁判所にします。

A子さんは30年余り妻子ある男性の秘書として公私にわたりお世話をしてきました。20年前からこの男性と同棲していますが子供はいません。男性には財産がありましたので公正証書遺言状で男性が亡くなったら、全財産をA子さんにあげるという遺贈の公正証書遺言状を作成してもらいA子さんが遺言執行者となっています。男性の妻子は相続権(遺留分)を主張してきてもめています。
【処理】
当事務所が、A子さんの代理人となり、遺言執行者の代理人として銀行預金は全て解約して払戻しを受けました。妻子の相続権(法定相続分の2分の1の遺留分)については、遺産分割調停を申立、子や妻が男性の生前に受けた贈与を特別受益として主張し、遺留分から差し引いてもらい、遺留分相当の財産を渡して解決しました。
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